



岐阜城
以下、場所・地形、歴史的変遷、天守の変遷・再建、現在の見どころ・展示、アクセスや観光実務情報、注意点、と順に詳しく説明します。
1) 所在地・地形(なぜ重要か)
岐阜城は岐阜市の中心にそびえる金華山(かつての稲葉山)山頂に築かれた山城です。金華山の標高は約 329 m。山頂にあるため、城は天然の要害として戦略的に重要な位置にあり、長良川や濃尾平野を一望できます。高所ゆえに「美濃を制する者は天下を制す」と言われた背景がここにあります。
2) 年代ごとの主要な歴史(時系列で)
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鎌倉時代(建仁年間/1201〜1204):二階堂行政(にかいどう・まさゆき)による砦が稲葉山に築かれたのが起点と伝わります。以後、地域の要衝として何度も改修が行われました。
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戦国期(15〜16世紀) — 斎藤氏の拠点に:戦国期には斎藤道三(斎藤利政)らが稲葉山城を本拠とし、大規模に改修して居城としました(斎藤道三・義龍・龍興と続きます)。自然地形を活かした山城として整備され、美濃国支配の拠点となりました。
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織田信長による攻略と「岐阜」改名(1567年):永禄10年(1567年)に織田信長が稲葉山城を攻略し、城の名を「岐阜城」、地名を「井の口」から「岐阜」へ改め、天下統一を目指す拠点としたエポックがあります(この年を境に信長の政治活動が本格化します)。この戦は「稲葉山城の戦い」と呼ばれます。
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本能寺以後〜関ヶ原の前哨(1582〜1600):本能寺の変(1582)以降、岐阜城の領主は替わりつつも政治的拠点として重要でした。慶長5年(1600年)には関ヶ原合戦の前哨戦となる「岐阜城の戦い」があり、西軍側に付いた城主(織田秀信)が東軍(福島正則・池田輝政ら)に攻められて落城します。落城後、城郭の諸建物は加納城(加納へ)に移されたと伝わります。
3) 天守・建物の変遷(近現代)
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江戸時代以降はやがて城郭が廃される時期を経て、明治〜大正〜昭和にかけて観光や復興の動きがありました。
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1910年(明治43年)に最初の復興的な展示用天守(木造の簡易な復興天守)が建てられましたが、1943年(昭和18年)に焼失。その後、戦後の復興の象徴として1956年(昭和31年)に現在の鉄筋コンクリート造の復興天守が完成しました。現在の天守は3層4階建てのコンクリート復興天守で、内部は資料展示や展望台になっています。復興の経緯や市民の関わりが詳しく調査・記録されています。
4) 史跡指定・文化的評価
金華山一帯(岐阜城跡)は平成23年(2011年)に国の「史跡(国史跡)」に指定され、また「信長公に関わる日本遺産」等の地域史料群にも含まれています。史跡としての価値が認められているため、城跡周辺には遺構や石垣、道筋などの史跡名残も多く残されています。
5) 現在の天守館の中身・見どころ
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天守(復興天守)内部:資料展示室があり、織田信長や戦国期の岐阜に関する資料(複製史料、甲冑・武具のレプリカや写真資料など)が展示されています。最上階は展望フロアで、長良川や市街、晴天時は遠くの山々まで見渡せます。
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金華山ロープウェー & 登山道:山麓の岐阜公園から山頂までロープウェーがあり、短時間で山頂へ行けます。徒歩で登る複数のハイキングコース(初心者向け〜中級向け)も整備されています。山頂付近には「松鼠村(リス村)」など観光施設もあります。
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夜景・季節の見どころ:夏や秋に実施される夜間延長開館日(夜景観賞)や、春の桜、秋の紅葉シーズンは特に人気です。また、眼下の長良川では伝統の「鵜飼(うかい)」が行われ、夕暮れ時の景色も魅力的です。
6) 観光実務情報(営業時間・料金・アクセス)※要確認
※以下は公式観光情報に基づく一般的な案内です。入館料や開館時間は変更されることがあるので、訪問前に公式ページ等で最新確認をおすすめします。
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入館料(目安):大人(16歳以上)200円、子ども(4歳〜16歳未満)100円(団体割引あり)。
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開館時間(目安):季節によって変動(例:3/16〜10/16は9:30〜17:30、10/17〜3/15は9:30〜16:30 等)・元旦は特別な時間設定あり。夜間開館(夜景タイム)は季節イベントで設定される。
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アクセス:JR岐阜駅・名鉄岐阜駅からバスまたは徒歩で岐阜公園へ。岐阜公園側から金華山ロープウェーで山頂へ(片道約4分)。徒歩登山ルートは所要30分〜60分程度のコースが複数あります。
7) 建築・考古学的な注目点
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稲葉山(自然地形)を巧みに利用した山城の縄張り(曲輪・土塁・切岸など)が基盤になっています。現在見られる石垣や遺構は江戸期以降・近世の改変もあるため、往時の構造を復元する考古学的研究が行われています。復興天守は史実に基づいた直接の“復元”ではなく、展示施設+展望台としての性格が強いことも理解しておくと良いです。
8) 注意点(改修・工事など)
岐阜市公式の案内では、天守や資料館などの耐震改修工事が予定されている旨が告知されています(工事期間中は休館や仮設作業あり)。 観光で訪れる際は工事による入館制限や展望利用制限、周辺の仮設工事の影響(通行経路変更など)に注意してください。訪問前に公式サイトで最新情報を必ず確認してください。
9) ちょっと深掘り(史実の面白い点)
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織田信長がここを拠点にして「天下布武(てんかふぶ)」を掲げたというシンボル性は、岐阜城の歴史的な魅力の核です。信長時代に整備された城下の楽市楽座政策などは、当時の商工業発展と城下町の繁栄を語るうえで重要なトピックです。
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岐阜城の天守はその後の火災や移築などで原形をとどめない部分が多く、江戸期の天守が加納城に移築されたという伝承(絵図による確認)や、復興天守が地元資料をもとに再現された経緯など、史料学・民衆史的側面も興味深いです。
写真で見る岐阜城
岐阜市内からの岐阜城の遠望です。高い山(金華山)の頂上にあるので、遠くからでもその威容はよく見えます👍
だんだん近づいてくると、大迫力です。
近くから見ると、だいぶ高いところにあるのがよく分かります。
アレを登るのは、なかなか難儀だな~と💦
この日の駐車場は、前日の大雨で冠水したみたいで閉鎖?されていましたが、入れたし、中に他の車も止まっていたので、OPENしたのかな?ってことで停めちゃいました。
駐車場の目の前、というか駐車場は土手の中なのですが、長良川です。増水してるんだろうけど、この時自分は初めて行きましたので、通常の水位がわからない💦
冠水したみたいで、泥が溜まっていました。
駐車場の様子
駐車場の様子
長良川
良いところですね~👍ここで?鵜飼いとか、やるのかな?
駐車場から見上げた岐阜城(金華山)